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2000年4月18日 法政大学における講演レポート
【青木雄二は落語家で言うなら,名人古今亭志ん生である。(8/12)】
唐突ではありますが,レーニンは『国家と革命』の中で「聞く事を欲しない人間はどんなつんぼよりも始末が悪い」であるとか「『まじめな』日和見主義こそ,おそらくすべての日和見主義の中でもっとも危険なものである」と書いていますが,これは前者では脳や体が機能しているだけに始末が悪いと言った例えであり,それが最初から本人にその自覚さえないのであれば残念な事に後者の例えと目される事でしょう。更にエンゲルスの『空想より科学へ』の中には「形而上学的な考え方は個々のものに目を奪われてその関連を忘れ,その存在に目を奪われてその生成と死滅を忘れ,静止にとらわれてその運動を忘れる。それは木を見て森を見ないからである。」「今,結果であったものが,やがてすぐ原因となり又,それが逆になったりする」と書かれていますが,これらは総体に「て・に・を・は・と・が・の・へ」と言った例えば文法や形式と言った,とかく表面的な技巧や一義的な現象に囚われがちな人間の愚かさを言ったもので,これをさきほどの講演での女子学生の質問にもう一度置き換えるとするなら「就職に関し不安を抱いたり,関心を持ったりする事は確かに大事な事。そして勿論,職探しもそれを確保する事も。しかし,その前の前に(何で生きる糧としての職場を確保する事がこんなに大変で困難な事であるのか?)と言う事を考え,その事に気付かない事には,例え将来君らがどんな職にありつけたとしても,それはもう既に愚民政策化された中の一員でしかなくその姿のままでその生涯を終えるか,はたまた何かの拍子にその本人が生産性を失い隷属する事すら叶わなくなれば簡単に抹殺させられると言った,それはまるで走れなくなった競争馬が馬肉にされんかの如くのような人生しか待ってへんのやで」と言う事の暗示であり「一人一人が根源的に本当に大切で肝心な事は何なのか?!を考える能力を身につけそれを磨き実践する事」への示唆でもあった訳ですが,しかし残念ながらそれらを確実に捉え一長一短に理解出来る事が容易でない事は,例の女子学生ならずとも確かな事のようです。それは何故なら全ての人にそれが備わっていたとしたら,そこにはもう名人は既に必要ではなくなり又,その存在もしなくなってしまうからです。
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