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青木 雄二 『ナニワ金融道場』覚え書き
・神はいない。
・働く者は儲けず,儲ける者は働かない。
・支配階級の思想は,いずれの時代に於いても支配的思想である。
・人間の意識が彼等の存在を規定するのではなく,彼等の社会的存在が,彼等の意識を規定する。
・労働力はまぎれもない商品である。しかし労働者はあくまで労働力の所有者ではあるが,奴隷ではない。
・資本家側から労働者に支払われる賃金が,その利潤を超える事はない。
・下層もしくは「中産階級」の者は,それでも唯一資本家に対抗出来うる熟練した術でさえ,やがてはその資本家との資本力の差により,資本家側が新しい生産様式(機械や技 術,システム,ノウハウetc...)を手に入れた時,いつしか競争に破れる為に,結局はいとも簡単にプロレタリア階級に転落させられる事となる。こうしてプロレタリアートは,人口中のあらゆる階級から補充される事になる。
・労働者は食費を切り詰める以外,「利潤率」を上げる事は出来ない。
・彼等の労働は,決して自発的で彼等自身の為のものではなく,それは強いられたものであり,強制労働である以上そこには,疎外と精神的退廃だけが残され,肉体は消耗し,安らぎなどなく,労働に対する充足感等得られないため,彼等はそのはけ口として賭博や風俗,飲酒や薬等の浪費に刹那的,自暴自棄に逃避しがちになる。そして又,彼等はそこから又,更なる不本意な労働へと駆り立てられるのである。
・宗教は麻薬である。
・すべてこれまでの社会の歴史は階級闘争の歴史である。闘えるうちに闘う事を成しえなければ結局は落としこまれる事を待つばかりなのである。
・階級闘争を再びにぶらせようとし,その対立を調停しようとする者の手に乗ってはならない。
・労働者は祖国を持たない。プロレタリアート自身はやはり民族的である。(労働者階級 は,まずその出発点から,祖国とかナショナリズムにこだわらない)
・一個人が他の個人を搾取する事がなくなれば,それに応じて一民族が他の民族を搾取することもなくなる。従って一民族内部での階級対立がなくなれば,民族間同士との敵対関係もなくなる。
・労働の真の充足感と喜びを普段の労働とまったく違うところで感ずる事が出来るのであれば,剰余した労働は労働者階級全体の為に蓄積され,働けば働くほど自分達が豊かになる事で,労働による抑圧が減少し始める。
・理想としての共産主義が一番魅力とされる所は,搾取や収奪がなくなり,人間が解放される事によって,生まれる自由と平等の社会の中から,個人の才能が,例え生まれた家が貧しく親や親族の理解や制限がなくともそれらを発揮できる環境が整うと言う事。
・ブルジョアジーは何よりもまず自分自身の墓堀人を作り出す。ブルジョアジーの没落とプロレタリアートの勝利とは,ともに避けられない。
・尊重しあい,理解しあい,助けあう,これがマルクスの愛である。
・プロレタリアは,革命に於いて鎖りの他,失うべきものを持たない。彼等が獲得するものは世界である。万国のプロレタリアよ団結せよ!
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